【今日の臨床】歩行時に外果に痛みが生じる症例
どうも!
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本日も症例報告をしていきたいと思います。
それでは早速症例報告です。
症例報告
症例は歩行時に右外果に痛みが生じる40代女性です。
何だか以前もこの様な方がいましたね…。
それはさて置き!評価結果です。
振り向きテストでは特に疼痛はありませんでした。
また外果周囲にも圧痛はありません。
神経症状へのテストを行いましたがどれも陰性でした。
さらに、前回報告した症例の様に長腓骨筋と短腓骨筋にアプローチしてみましたが特に疼痛はありませんでした。
前回の症例とは原因が違うみたいですね。
では何が原因でしょう?
もう少し評価を続けます。
片脚立位では右支持脚の際、骨盤の動揺がみられ右外果に疼痛が出現しました。
ランジ動作でも同じく骨盤の動揺がみられ、右外果に疼痛が出現していました。
どうやら骨盤が怪しいみたいですね。
と、言うことで股関節外転のMMTを実施。
左は問題ありませんでしたが、右は徒手抵抗に抗する事が不可能でした。
この結果から右外果痛の原因は小臀筋のトリガーポイントが考えられます。
小臀筋の関連痛領域は非常に広く↓
外果まで疼痛を送ります。
また、股関節外転筋でもあるため、トリガーポイントによる運動障害によってMMTの結果に左右差が生じたのだと思います。
それではさっそくアプローチです。
しかし!!!
ここは小臀筋の前に腰方形筋にアプローチです。
トリガーポイントにはキートリガーポイントとサテライトトリガーポイントというのがあります。
キートリガーポイントとはその筋の関連痛領域内の筋にトリガーポイントを形成させるトリガーポイントの事です。
そして、サテライトトリガーポイントとはキートリガーポイントの関連痛領域内にあるトリガーポイントの事を言います。
腰方形筋のトリガーポイントは股関節へ関連痛を送ります↓
この関連痛領域内にある中臀筋や小臀筋にトリガーポイントが形成されやすい状態にある事がわかります。
そのため、小臀筋をリリースしても腰方形筋にトリガーポイントがあり、股関節へ関連痛を送り続ける場合、また小臀筋にトリガーポイントが形成される可能性が出てくるわけですね。
以上の事からまずは腰方形筋をリリース。
その後小臀筋をリリースしました。
小臀筋へアプローチするとしっかりと外果まで関連痛が出現しましたよ。
小臀筋リリース後は右外果の疼痛が改善されました。
この様に外果の痛みも原因によって様々です。
アプローチも大事ですが、評価が何より大事ですね。
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