乗り物酔いとトリガーポイント
こんにちは!
Oriental Physio Academy高知県・広島県支部長
理学療法士の藤村雄希です。
http://oriental-physio-academy.jimdo.com/
高知支部セミナー情報
この度高知でOPAのセミナーが初開催されます!!
10/22:高知
OPA導診法〜アナトミートレインと経絡五行論
受講料:12,000
先日、子供2人を連れて車で遠出したのですが、出発して一時間弱で次男が乗り物酔いで嘔吐してしまいなかなか大変な思いをしました^^;
そういった経緯から今回は、乗り物酔いとトリガーポイントの関係性について書いてみたいと思います。
乗物酔いは、乗物などの揺れによって起こる症状のことで、医学的には「動揺病」「加速度病」とも呼ばれます。旅行や出張などでバスや車、電車、飛行機などに長時間乗った際に起こりやすく、また、船釣りや遊園地のアトラクションなどでもみられます。
典型的な症状は、あくび、唾液の分泌増加、胃の違和感などに始まり、次第に気分が悪くなり、吐き気や嘔吐に至ります。
乗物酔いは、乗物の揺れ、特に不規則な加速・減速の反復が、内耳のある三半規管や前庭を刺激することによって起こります。内耳への刺激が自律神経系や平衡感覚の乱れを引き起こし、その結果、顔面蒼白、冷汗、頭痛、吐き気、嘔吐といった乗物酔いの症状があらわれます。また、視覚や嗅覚からの不快感、精神的ストレスや酔うかもしれないという不安感も乗物酔いの発現に関与しているといわれています。
ここで重要なキーワードは、『自律神経』、『平衡感覚(内耳、前庭も含む)』の2つです。この2つが乗り物酔いとは一見関係無さそうなトリガーポイントとを結びつけます。
自律神経と関わりが深いトリガーポイントは、『胸鎖乳突筋』と『僧帽筋』です。
この2つの筋肉は脳神経の1つである副神経支配であり、副交感神経機能のほとんどを有している迷走神経と一部合流しています。そういった点から自律神経と関わりが深い筋肉と言えます。それ以外にもこの2つの筋肉の共通点としては、どちらもめまいを引き起こすトリガーポイントという事です。めまいは平衡感覚異常であるため、平衡感覚と関わりが深い筋肉でもあります。
トリガーポイントの関連痛領域を見ると分かりますが、どちらも耳周囲に痛みを起こす筋肉である為、内耳や前庭などに影響を及ぼすものと考えられます。
そして、もう1つ『後頭下筋群』も前庭と関わりが深い筋肉になります。後頭下筋群は前庭神経核と神経線維が繋がっており、前庭に大きく関わる筋群です。それとトリガーポイントの関連痛領域も同様に耳周囲に痛みを起こす筋群です。それ以外にも眼球運動との関係性があり、視野も乗り物酔いに関連すると言われている為、そういった点からも関わりが深い筋群であると言えます。
自分を含め、周囲の人や患者さんで乗り物酔いに困っている人がいれば、ぜひこの3つの筋肉をチェックしてみて下さい!!!